コールラビの世界へようこそ。

ヨーロッパ生まれのアブラナ科野菜、コールラビ。
8世紀にドイツのカール大帝が栽培を始めたと言われており、日本には明治時代にやってきました。
不思議なその姿からは想像もできない「あらゆる調理法で活躍できるポテンシャル」を持っています。
お料理を生業とされる方からは【影の立役者】とも呼ばれています。
その理由はクセのない味わいとさっぱりとした甘み・後味。
生のままでかじれば梨のような食感に。加熱して食べればホクホクとした、ジャガイモのような口当たりに。
イタリアン・フレンチ・和食・中華料理など、幅広くお使い頂ける野菜です。
まだまだ馴染みの薄い「珍しい野菜」ではありますが、これから皆さんの何気ない日常にもっと溶け込みたい。
末永く愛していただける遠州(浜松・磐田)のアイドル野菜として活躍したい。
その想いから、本サイトではコールラビの奥ゆかしくも愛らしい魅力を存分にご紹介してまいります。
ラビ知識
ヨーロッパ生まれのアブラナ科野菜
ドイツ語由来の名前であるKohlrabiは、「Kohl(キャベツ)」+「Rabi(カブ)」を組み合わせたもの。
(フランス語ではシューラブchou rave、これも2つの野菜の名前の組み合わせ)
日本へやってきたのは明治時代と言われており、和名では蕪甘藍(カブカンラン)としても親しまれています。
甘藍はキャベツの和名で、外国で呼ばれている名前の変遷を感じますね。
日頃から食されている本場ドイツでは、一個12kgにもなる品種もあるのだとか。一口にコールラビと呼んでも、その姿は様々。
育て方も、お料理法もまだまだ未知数の野菜なのです。

コールラビの始まりは「ケール」?
コールラビは、葉っぱを食べるキャベツとも、根っこを食べるカブとも異なる「アブラナ科葉茎類」に分類されています。
ご先祖様は同じヨーロッパ出身のケール。
様々なアブラナ科野菜の起源で、つぼみはブロッコリーへ、葉っぱが丸まってキャベツへと進化しました。
そしてコールラビは、ケールの茎がぽってりと膨らんで成り立った野菜です。
お肌とお腹に優しい栄養素
コールラビの栄養素は、キャベツと似ています。
ビタミンC |
皮膚や粘膜の健康を保つ栄養素。 抗酸化作用があり、コラーゲン生成や老化防止にも役立ちます。 |
ビタミンU |
胃の粘膜の健康を保つ栄養素で、お腹の調子を整えます。 また、アレルギー症状の緩和や、十二指腸の潰瘍を予防する効果もあるそうです。 別名では、キャベジンとも呼ばれています。 |
カリウム |
心機能や筋肉の調子を整える他、塩分の排出を促して血圧の上昇を抑える働きがあります。 また、お肌の新陳代謝を促し、細胞を活性化させる効果も。 |
加熱すると失われやすいお野菜の栄養素ですが、コールラビは茹でたり焼いたりしても栄養素の流失が少ないと言われており、様々な調理法で持ち前の成分を体に取り入れることができます。
コールラビの美味しい選び方
コールラビのでき栄えは、収穫の時期や天候によっても少しずつ異なります。
鮮度の見方は、下記の点を見るとGoodです。
●全体に透明感・ツヤがある。(シワができているものなどは水分が抜け食感が悪くなります)
●側面の枝を切ったあとが淡い色で、ほんのりと潤っている。
●真上に伸びている枝の切り口がすぼんでいない。
●お尻(根っこを切った部分)の黒ずみ、柔らかい傷跡がない。


コールラビの旬
コールラビの旬は、育つまでにじっくりと時間をかける冬。
静岡県磐田市では、毎年10月-翌年4月頃までコールラビを生産しています。
この時期のポイントはやっぱり遠州地方のからっ風。
駿河湾の潮気を含む風に吹かれてたくましく育ちます。
お盆過ぎに植え付けあっという間に育った秋物は瑞々しく、あっさりとした味わい。
秋から年末にかけて植え付けた冬物は、濃厚な甘みとしっかりとした歯ごたえが楽しめる仕上がりになります。
